『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』レビュー|コスパと音質が凄い。LDAC対応のANC完全ワイヤレスイヤホン

8,000円台でこの音質とノイキャン性能は凄すぎる…!
音質に定評のあるSOUNDPEATSから、『Capsule3 Pro』というカナル型スティックタイプの完全ワイヤレスイヤホンが新登場しました。
ハイレゾ音質のLDACコーデック対応で、ブランド史上最強のノイズキャンセル性能も兼ね備えています。
そして最大52時間のロングバッテリーを誇り、低遅延を実現するゲームモードなどの便利な機能も搭載。
まさに“コスパ最強”の肩書きに恥じないワイヤレスイヤホンに仕上がっているなと感じました。
そんな『Capsule3 Pro』を1か月ほど先行して使ってみたので、音質や実際の使用感について詳しくレビューしていきます。

- 8,000円台でLDAC対応&高音質
- AirPods Pro並みのノイズキャンセル性能
- イヤホン単体で最大8時間のロングバッテリー
- 好みが分かれるカラーリング
- イヤホンの出し入れが手間に感じる
SOUNDPEATS『Capsule3 Pro』の特徴・デザイン

- LDACコーデック対応:最大990kbpsの伝送レートでハイレゾ相当の高音質を実現
- ブランド史上最高のANC性能:−43dbの強力なノイズキャンセル性能
- 12mm径ダイナミックドライバー:大口径ドライバーにバイオセルロース振動板を使用
- 最大52時間のロングバッテリー:イヤホン単体で8時間、ケース込みで52時間の連続使用が可能
- タッチセンサー搭載:タッチ操作で音量調節やモード切り替えなどができる
- ENC搭載トリプルマイク:ノイズを抑える高品質な通話用マイクを3基搭載
- ゲームモード:ゲームや動画鑑賞に役立つ、音の低遅延モードが使える
『Capsule3 Pro』は、SOUNDPEATS(サウンドピーツ)から本日2022年12月26日に発売となる完全ワイヤレスイヤホン。
「Pro」の冠がつくだけあって、ハイエンドモデルにふさわしい音質と性能を備えています。
スペックは以下のとおり。
製品名 | Capsule3 Pro |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | LDAC / SBC / AAC |
ドライバー | 口径:12mm 振動板:バイオセルロース |
連続再生時間 | 最大52時間(イヤホン単体では最大8時間) |
充電時間 | 約2時間 |
充電方式 | USB-C(※ワイヤレス非対応) |
ノイズキャンセル | ○(最大−43db) |
外音取り込み機能 | ○ |
ゲームモード | ○ |
マイク | ○(ENC搭載トリプルマイク) |
アプリ操作 | ○ |
片耳モード | ○ |
防水 | IPX4 |
ケースサイズ | W:約6.5cm H:約5cm D:約2.5cm |
重さ | イヤホン単体:約4.9g ケース込み:約48.8g |
カラー | ブラック |
価格 | 8,480円 |
同梱物はこんな感じです。

- イヤホン本体
- イヤーピース(S/M/L)
- USB-C to Aケーブル(約15cm)
- 取扱説明書
こちらがケース本体。

サラッとした手触りのするマットな仕上げですが、正直ちょっと安っぽい感じがするかな。
AirPods Proとのサイズ比較はこんな感じ。『Capsule3 Pro』の方がひとまわり大きくて厚みがあります。


底面にある充電ポートは汎用性の高いUSB-Cタイプ。ただし、残念ながらワイヤレス充電には非対応。

ケースにイヤホンを仕舞う時はマグネットで吸い付くようにカチっと収まるのが良いですね。取り出しもスムーズ。
イヤホン本体はAirPods系と同じスティックタイプで、メタリック感のあるカッパー部分がアクセントに。

ロゴ部分がちょうどタッチセンサーになっています。


重量はイヤホン片方で約4.9g、ケース込みで約48.8g。わりと軽い部類なので携帯性は申し分ないですね。

イヤーピースはシリコン製の一般的なタイプ。S/M/Lの3サイズが付属します。
タッチ操作
ひと通りの操作はイヤホン単体で行うことができます。
- 再生/一時停止:素早く2回タップ
- 音量を上げる:右イヤホンを1回タップ
- 音量を下げる:左イヤホンを1回タップ
- 次の曲:右イヤホンを1.5秒タップ
- ノイキャン/ノーマル/外音取り込みモード切替:左イヤホンを1.5秒タップ
- ゲームモードの有効/停止:左イヤホンを素早く3回タップ
- Siri/Google起動:右イヤホンを素早く3回タップ
物理ボタンではなくタッチセンサー式なので誤動作しやすいですが、使用頻度の高い音量調整とモード切替えが簡単にできるのが良いですね。
ただ、曲戻りが非搭載だったのはちょっと残念。同じ曲をリピート再生したいことがたまにあるので。
専用アプリ

『Capsule3 Pro』は、SOUNDPEATSの専用アプリに対応しています。
- バッテリー残量確認
- ボリュームコントロール
- アダプティブイコライザー設定
- イコライザー設定
- ノイズキャンセリング設定
- ゲームモードのオンオフ
- タッチキーのワンクリック機能のオンオフ
- ファームウェアのアップデート
よくある感じの機能ばかりですが、特筆すべきはイコライザーですね。
9バンドとかなり細かく調整できるので、好みの音にチューニングしやすいです。


また、シチュエーションに合わせた9種類のプリセットも用意されていて、色々とカスタマイズして楽しめるのがいいですね。
専用アプリ「SOUNDPEATS」は以下のリンクからダウンロードできます。
『Capsule3 Pro』の音質チェック
それでは、一番気になるであろう『Capsule3 Pro』の音質をチェックしていきます。

- プレーヤー:Xperia XZ1 Compact
- 音源:FLAC(BDR-XS07JLでCDリッピング)
- 再生コーデック:LDAC
ひとことで言えば、かなりの情報量でジューシーな音が楽しめるなと感じました。
よく比較対象となるAirPods Proよりも明らかに高音質で、これが1万円以下で手に入るのかと正直驚きです。
− 総合評価 −
4.2/5
- 高音域
- 3.8
- 中音域
- 4.4
- 低音域
- 4.3
- 解像度
- 3.9
- 分離感
- 3.7
- 高音域:角の取れたウォームな響きなため、伸びや高音のキラキラ感はいまひとつ。刺さり感は一切なし。
- 中音域:濃密で厚みのある音で、芯のあるボーカルやギターの豊かな音鳴りを堪能できます。分離感は少なめ。
- 低音域:音の輪郭が若干ボヤッとしているものの、太いベースラインや粘りのあるバスドラ系の力強さを感じられます。
- 解像度:そこまで高くないという印象。
- 分離感:分離感は弱いため、音がぶつかってやや騒がしく聴こえます。
- 音場:広くはないですが、そのぶん塊感のあるサウンドが楽しめます。
- 定位:ボーカルとドラムが若干引っ込んでるように聴こえるかなと。
- 傾向:低音〜中音にかけての厚みが豊かでウォームな音作りです。繊細さや解像度に欠けるため、やや派手めなサウンドにも感じます。
『Capsule3 Pro』が低価格ながらも高音質を再現しているのは、12mmの大口径ダイナミックドライバーが搭載されているから。
しかも、振動板には40万超えの高級ヘッドホンなどにも使われる「バイオセルロース」が採用されており、中高域を美しく奏でてくれるんだとか。
特に中音域のふくよかなサウンドは、聴きごたえがあります。
全体的にスッキリ繊細な音ではないため、アコースティックな楽曲とは合いませんが、ロックやポップスなど元気なサウンドにはピッタリだと思います!
『Capsule3 Pro』のメリット・良いところ
ここからは、実際に『Capsule3 Pro』を1か月使ってみて感じたメリット・良いところを3つ紹介します。
8,000円台でLDAC対応&高音質

流石はコスパのSOUNDPEATS。
『Capsule3 Pro』は日本オーディオ協会の「Hi-Res Wireless」認証取得したイヤホンで、その中でも最高音質とされるLDAC再生に対応しています。
ハイレゾ音源をBluetoothで伝送する技術として最も高音質な方式。従来技術の約3倍の情報量(最大990kbps)を伝送できるので、限りなく劣化の少ない音源を楽しむことができます。
数あるワイヤレスイヤホンでもLDAC対応の機種はまだ少なく、あったとしても高価格帯のイヤホンが多いのが現状。
そんな中『Capsule3 Pro』は、8,000円台という低価格でLDACに対応していて、素直にこれは凄いです。
一度LDACで聴くと、非LDAC環境では全然物足りないぐらい音質に差があるので、ぜひ一度はLDACの世界を体感してみてほしいですね。
AirPods Pro並みのノイズキャンセル性能

ノイズよ、消え去れ。
『Capsule3 Pro』は、-43dbという強力なアクティブノイズキャンセル性能を誇ります。
-40dbを超えると強力な部類に入るそうなので、かなり優秀と言えます。実際に初代AirPods Proと比較しても遜色ないレベルだと感じました。
40dbというと図書館ぐらいの雑音なので、仮に図書館で使えばそこはもう無の世界に。
家で使ってみると、まずエアコンの送風音が消え、フライパンで何かを炒めている音も聴こえなくなります(危ない)。
それぐらい強力なANCを備えながらも、意外と耳の圧迫感はほとんどありません。
長時間付けていても、あまり耳疲れしないのが良いなと思いました。
そしてホワイトノイズも少なめなので、ノイキャンONでもクリアな音で聴くことができます。
ちなみに、ANCの技術を利用した外音取り込みの品質はそこそこ。
自然な感じではなく、人の声とかが普通より強調されて聴こえるような味付けがあります。
イヤホン単体で最大8時間のロングバッテリー

1日充電いらずで使える。
『Capsule3 Pro』はイヤホン単体で最大8時間の連続使用が可能です。
ケースと合わせれば最大52時間という超ロングバッテリー。
LDAC再生やノイキャンをONにしたりすると消耗は早くなりますが、それでも音楽を聴き続けるのが先に飽きるぐらいバッテリー持ちが良いのは確か。
音楽を聴いてる途中に充電切れが起こるとテンションが下がるので、そういった事態にならないのは非常に快適です。
『Capsule3 Pro』のデメリット・気になった点
続いて、『Capsule3 Pro』のデメリット・気になった点を2つ紹介します。
好みが分かれるカラーリング

個人的な趣味で申し訳ないんだけど、見た目はあまりタイプじゃないです。
もともと僕は白系アイテムが好きということもあって、黒×カッパーはなかなかパンチのある組み合わせ。
こういうロック感溢れるカラーリングが好きな人もいると思うので全否定はしないけど、好みは分かれそうかなと。
ただ、今後ホワイトモデルも出る予定と聞いているので、ホワイト×シルバー的な組み合わせだったら全然アリですわ。
イヤホンの出し入れが手間に感じる

毎回180度回さないと…。
『Capsule3 Pro』は、イヤホンの収納向きに一癖アリ。
というのも、ステム部分がケースの内側に収納される形なので、装着する時は毎回180度回転させてから耳に持っていかないとダメなんですよね。
反対に、耳から外してケースに仕舞う時もくるっと回さないといけないので、これが意外と面倒に感じます。
AirPods Proみたいにケースの角Rをもう少し小さくして、ステムがある方を外側に収納できるようにしてほしいなと思いました。
【ガジェットポーチの中身】ガジェット周辺機器のおすすめアイテム

下記の記事では、最新の「ガジェットポーチの中身」について紹介しています。
厳選したこだわりアイテムが詰まっているので、ぜひチェックしてみてください。
『Capsule3 Pro』レビューまとめ

今回は、SOUNDPEATSの完全ワイヤレスイヤホン『Capsule3 Pro』をレビューしました。
まず想像以上に音質が良かったことにビックリ。
LDACで聴いたのはこれが初めてだったのですが、とにかく音が濃密で中音域の美味しい部分がたっぷり味わえます。
ノイキャン性能も抜群で、生活音が聞こえなくなるぐらいの没入感が得られます。
一方で、1万円以下という安価なイヤホンのため、ワイヤレス充電・マルチポイントには非対応など機能的には足りない部分も。
しかしながら価格帯を考えれば、音質・性能ともに十分に“買い”なイヤホンだと感じました。
SOUNDPEATS歴代モデルの中でも、かなり完成度の高いイヤホンなので、気になった人はぜひチェックしてください!