高音質を手軽に。スマホやPCに直結できるポータブルDACアンプ『Shanling UA2』

高音質を手軽に。スマホやPCに直結できるポータブルDACアンプ『Shanling UA2』

いつも持ち歩いているスマホでも、いい音を楽しみたい。

そう思って、有線イヤホンを使い始めてみたんですが、同時に気になっていたのがDACアンプというアイテム。

これを通すことで、デジタル信号がオーディオに適したアナログ信号に変換され、より高音質な音が聴けるように。

「これは一度試してみなきゃ」と思っていた矢先に、Twitterで見かけた『Shanling UA2』のレビューテスターキャンペーンに見事当選。

このご縁で、はじめてDACアンプを使ってみたんですが、早くも手放せないアイテムの1つになってしまいそう…!

本記事はメーカー様からサンプルをご提供いただいてのレビューになります。金銭提供はなく、感じたことを率直に書いています。

USB直結型のポータブルDACアンプ『Shanling UA2』

今回ご紹介するのは、中国のDAPメーカー・Shanling(シャンリン) からリリースされている『UA2』というポータブルDACアンプ。

ブラックの金属筐体に、金のハイレゾ対応シールがキラリ。ちょっとシールが傾いてるのが気になるけど。

本体サイズは、USBメモリと遜色ないほどコンパクト。

USBで直結できるスティック型だから、取り回しがしやすく接続も簡単なのがいいですね。

ケーブルが着脱できるのも特徴で、付属のケーブルやコネクタを使い分けることで、スマホからPCまで様々なデバイスと接続できます。

iOSにも正式に対応しているので、USB-C×Lightningケーブルを使えば、iPhoneでも使えるのがメリット。

iPhone使いの僕としては、この点だけでも『UA2』を使う価値があると思っている。

  • 価格:約12,000円
  • 本体サイズ:54×18×9mm
  • 重量:約12.6g
  • 付属品:USB-C×USB-Cケーブル、USB-C×USB-Aコネクタ、クイックスタートガイド、保証書 ※初回数量限定でUSB-C×Lightningケーブルが付属

高解像度と低歪化を実現

UA2』には、ハイグレードな音響機器に搭載されるようなパーツが組み込まれています。

音質を左右するDACチップには「ES9038Q2M」が採用され、最大121dBのS/N比を実現。

S/N比は、信号と雑音の比を示すもので、数値が大きいほど雑音が少なく高品質な信号となります。

一般的なリスニング環境では70dB前後あれば十分らしいので、それだけ高解像度で低歪みな音を鳴らせるポテンシャルを秘めている。

さらに、信号を増幅するオペアンプには「RT6863」がされ、最大195mW@32Ωという強力な出力レベルと低歪化を両立。

ただ、僕は数値上のスペックはあんまり気にしていなくて、最終的な出音で良いかどうかを判断したいと思ってます。

3.5mmアンバランス端子/2.5mmバランス端子に対応

UA2』は、小さいサイズながらも2つの接続端子を備えています。

1つは一般的なイヤホンで使われるアンバランス接続用の3.5mm端子で、もう1つはハイエンドなカスタムIEMなどで使われるバランス接続用の2.5mm端子。

バランス接続のほうが、左右の分離間が向上し、より鮮明で繊細なサウンドを楽しむことができるように。

手軽に使えるミニマルサイズなDACアンプだけど、音質にはとことんこだわったモデルに仕上がっています。

まろやかで濃密なサウンド

それでは、気になる音質チェックといきましょう。

僕の試聴環境はこんな感じ。

一聴してみての正直な感想は、思っていたほど劇的な変化が無かったなと。

むしろ最初は違いが全く分からなかったぐらい。

でも、何度も何度も繰り返し聴き比べする中で、段々と『UA2』のキャラクターが明確になってきました。

今では、このDACアンプを通さないと音に満足できないくらいに。

『Amazon Music HD』で音質チェック

UA2』はハイレゾ対応ということで、テスト音源には『Amazon Music HD』を使用。

この高音質なストリーミングサービスで配信されている楽曲の中から、数曲セレクトしてレビューしてみたいと思います。

Starlight Museum|水瀬いのり

まずはやっぱり、僕が絶賛ドハマり中の水瀬いのりから。

オーケストレーションのしっとりとした始まりから、ドラマチックなフィナーレを迎える余韻たっぷりの楽曲。

E3000は元々聴き心地のよいイヤホンだけど、『UA2』を通すことで音の角が取れて、より温かみのあるサウンドに。

そして、中音域の情報量がぐっと増えたような印象を受けます。

特に、ストリングス系の楽器が厚みを増して、気持ちよくサビの盛り上がりを後押ししてくれます。

ボーカルに関しては、声の伸びが特段良くなるわけではないんですが、音の明瞭感が上がっているのでクリアに聴こえます。

ボーカルの透明感も合わさって、染み渡るように響く歌声が心地よい。

全体的にウォームで濃密な雰囲気に仕上がるので、こういった楽曲との相性は良いですね。

Ready Steady Go!|水瀬いのり

続いては、というか次も水瀬いのり。

ライブで聴きたくなるような疾走感のあるロックナンバー。

音の分離感が良いので、楽器隊がごちゃごちゃせず、歯切れよくスッキリとまとまって聴こえます。

アップテンポな曲ですが、ドラムのもたつきもなく、程よいアタック感が疾走感に磨きをかけています。

1番の聴きどころだと思っているラスサビの「Ready Steady Go!」と叫ぶところが、もうたまらんです。

高音が刺さらないので、ハイトーンボイスもキンキンせず楽しめます。

ただ、低音はズンズン来る感じではなくやや篭り気味なので、本格的なロックを聴く人にはちょっと物足りないかもしれません。

Starry Wish|水瀬いのり

懲りずに水瀬いのり。

力強い歌声とピアノの旋律がエモーショナルな楽曲。

イントロのピアノは1音1音が凛と鳴り響いて、これからの展開を期待させてくれます。

解像度が上がって聴こえるので、ボーカルの力強さや感情の込め具合がよりリアルに。

要所要所に入っている吐息混じりの歌声が、とても印象的に感じられました。

夜に駆ける|YOASOBI

1曲ぐらいは流行りの曲も押さえとかないとね、ということで。

テレビとかで聴かない日は無いというほど耳にしているけど、イヤホンを通してまともに聴いたのはこれがはじめて。

畳みかけるようなボーカルメロディや複雑に絡み合うピアノの旋律が印象的な楽曲ですが、持ち前の明瞭さと解像度でそつなく鳴らしてくれます。

ただ、『UA2』を通すとまろやかな仕上がりになるので、こういった電子的な楽曲とは相性が良くない気がしました。

インパクトに欠けるというか、もう少し寒色的な硬いサウンド寄りの方が聴きごたえがあるように思います。

総評

  • 音の輪郭が明瞭になり解像度がアップ
  • 分離感がハッキリして聴き取りやすい
  • 高音が刺さらないまろやかな聴き心地
  • 中音域が濃密なサウンドに
  • 低音はやや篭り気味

大体こんな印象ですかね。

もちろん、使用するイヤホンによっても評価が変わってくると思うのであくまで参考程度に。

E3000は所詮3,000円台のイヤホンなので、もっと良いモノを使えばよりハッキリとした効果が出てくるのかもしれません。

ちなみに「Eddict Player」という『UA2』の設定を管理・カスタマイズできるアプリも用意されています。

このアプリを使えば、イコライザーやデジタルフィルター、細かな音量やゲインの調節ができるように。

ただ、執筆時点ではiOS版において『UA2』が正式サポートされていないので、まだ試せていません。

アップデートで対応したら、色々弄ってみたいと思います。

けっこう発熱する

1つ気になったのが、使用中はかなり発熱するということ。

下手したら低温火傷になりかねないぐらい熱くなるので、ちょっと心配になる面もあります。

使用を止めてしばらくすると冷めるので、コンパクト設計ゆえの仕様なのかもしれません。

いい音を手軽に持ち歩こう

僕にとって、音楽を聴く時間は至高のひととき。

同じ音楽を聴くなら、少しでも良い音で楽しみたい。

上を見たらキリがないけれど、それを手軽に叶えてくれるのが、ポータブルDACアンプだと思いました。

その中でも『UA2』は、ハイグレード機器にも採用されるDACチップやオペアンプを搭載し、まろやかで中音域が濃厚なサウンドが味わえます。

特にストリングス系やアコースティックな楽曲との相性が良く、いつまでも聴いていたいような心地よい気分に浸れますね。

逆に、ロックやテクノ系、EDMとはちょっと系統が合わないので、その辺は好みが分かれるかもしれません。

ただ、1万円台と比較的手を出しやすい価格なので、今よりワンランク上のリスニング環境を手に入れたい人は試してみる価値があると思います。